Z80

KM-Z80(MZ-80K互換マイコン)製作編

2012年5月28日

ブレッドボードではなく、ユニバーサル基板上にKM-Z80を作成した。
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ずっとブレッドボードのまま保存しておくわけにも行かないし、また、公表したKM-Z80の回路図の確認もかねてということで、ユニバーサル基板の上にKM-Z80を構築してみた。

使用したのは、RadioShackのユニバーサル基板。以前製作した、パチパチマイコンと同じもの。中規模サイズの回路としては、ちょうどよい大きさ。まず、四隅にスペーサーを取り付けて、作成途中の回路が傷まないようにする。
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最初に取り付けるのは、CPLDをはめるためのPLCC44ソケット。ここが最難関だった。実は今回公開するのは二号機で、一号機はこのPLCC44ソケット周りの配線がうまくいかず頓挫した。なので、今回はまずPLCC44ソケット周りの配線から始めることに。
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外側にあるピンは普通に配線できるが、内側にあるピンの配線が難しい。そこで、内側のピンに導線をつけて、外側ピンのさらに外に持ってくることにした。まず、中心部にある4つの穴に、導線を通し、軽く接着剤で留めておく。
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半田面はこんな感じ。1cmほど上の部分の被覆が剥けている。
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その外側に配線を通し、
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半田付けする。
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この状態で、ソケットを基板に挿す。
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内側ピンを、すべて半田付け。
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上下左右に4本ずつある導線を少し離れた場所に差込み、
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裏は1cmぐらいの長さに切って、
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半田付けして終了。
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この配線に用いた導線は凄く細いので、完成品では次のように接着剤で固めてある。
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他の部品はすべてDIPだから、後は一気に配線。ただ、完成に当たって、2つ関門があった。一つは、キャラクターディスプレイ部分を完成させた後でのテストパターンの表示。ここで、16 MHzのクロックが頻繁に停止する不具合が発生。水晶発振は、色々と難しいらしい。最終的に、5V駆動の16 Mhzの発信器を用い、10Ωの抵抗を通して、12F683, 18F25K22, 18F14K22のクロック入力ピンに接続する形に変更した。ブレッドボードでの試作品ではこんなことは必要なかったのであるが、半田付けするとどうしてこうなったかはよくわからない。ブレッドボードにおける接触抵抗の問題かもしれない。あるいは、Z80や他の部品をすべて装着した状態では、問題なく稼動したのかもしれない(今は、そんな気がしている)。とにかく、今回は発信器を用いる形にした。

もう一つの関門は、すべての配線が終わったところ。テスターを用いて配線チェックをしてからすべてのICを接続し、電源を入れた。が、動かない。延べ3日ほどかかってようやく問題点を発見。一箇所だけ、テンプラ半田になっていた。その半田付けをやり直し、ようやく稼動。完成となった。
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左上がZ80、その下がRAM。中央上がCPLD、その下がPIC12F683、さらに下が82C54。右の3つは上から順に、PIC18F14K50, PIC18F14K22, PIC18F25K22。

コネクタ部分。右から、USBコネクタ(CPLDのプログラム用)、PS/2キーボードコネクタ、カセットインターフェース用プラグ差込口、音声用プラグ、画像用プラグ。一番左には、拡張I/O用のピンが見える(まだ配線は行っていない)。
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裏の様子。今回は、すべて部品面での導線の取り回しになった。
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右のほう、CPLDの裏側にこれでもかと言うほどパスコンが取り付けられているが、上で述べたテンプラ半田を発見するまでの間に試行錯誤した結果である。多分こんなには必要ないが、あっても悪くはないので、ご愛嬌と言うことで、そのままにしてある。中央のあたり、黒くなっているのは、水晶発振がうまくいかなかったときの試行錯誤の名残で、これもご愛嬌。

これを作成するに当たり、ver 1.0 にあった間違いを発見。下の様に修正し、ver 1.1として公開した
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