三日坊主:2007年 09月の記事

Cell [General]

2007年9月25日

我々のラボにも、例のCellが来た。

Jojo's colleague?

隅のほうにでも、『オラオラ…』と書かれてるかなと思ったけれど、無かった(笑)。

マラリア:新薬を開発 [General]

2007年9月20日

毎日新聞より

岡山大大学院医歯薬学総合研究科の綿矢有佑教授(薬学)のグループが20日、薬剤耐性のあるマラリアに有効な物質の開発に成功したと発表した。…略…治療には「クロロキン」などの特効薬があるが、1955年ごろから、薬剤耐性を持つマラリアが現れるようになった。…略…「環状過酸化化合物」の一種に、マラリア原虫を死滅させる効果があることを確認。薬剤耐性を持つマラリアに感染させたネズミなどで実験したところ完治…略…

でもねぇ、その新しい薬に対する耐性株もすぐに出るでしょうね。クロロキンだけでなく、メフロキンやプログアニールなどのほとんどの抗マラリア薬に対する耐性株がすでに出てる。3-4種類の新薬を開発した後温存しておいて(使用を差し控えて)、それらの複数の薬を同時に使うなどの工夫をしないと、ただのイタチごっこだと思うけれど。

期限切れの牛乳 [General]

2007年9月20日

 今朝、消費期限を4日過ぎた牛乳を開けると、案の定、腐っていた。以前、消費期限を一日だけ過ぎた牛乳が腐っていたことがあった。一方、消費期限前なのに未開封の牛乳が腐っていたという経験はまだ一度も無い。

 牛乳の消費期限はうまく設定されているものである。どのように決められているか、気になるところだ。多くのバクテリアの場合、胃酸で死なずに腸にたどり着くには、数万から数百万個のオーダーが必要である。牛乳の中に1x10個のバクテリアがあれば、食中毒を起こす可能性があるとしよう。一個のバクテリアが1x10個になるには、log2(1x106)=20回の分裂が必要。消費期限は多くの場合に、10日ほどに設定されているから、冷蔵庫の中でバクテリアが一日に2回分裂する計算の様である(経験的には、これくらいの分裂速度だと思う)。逆にいうと、いくら殺菌処理されていても、たった一個のバクテリアが死なずに残っているだけで、10日後には100万個に増えているということになる。消費期限を過ぎた牛乳は、たとえ開封していなくても飲まないようにしたい。

 ところで、この計算は胃酸に感受性の在るバクテリアのケースなので、注意。酸に耐性の在るバクテリア(大腸菌O157 など)では、数個から100個のバクテリアを口にしただけで食中毒を起こす可能性がある。

ジョジョの奇妙な冒険がCellの表紙に? [General]

2007年9月6日

asahi.comで見つけた話

生物学の米専門誌セルの表紙を「ジョジョの奇妙な冒険」などで知られる漫画家、荒木飛呂彦さんが描いた。

Cellの表紙に、ジョジョ?ホンマかいなと思ってCellのwebサイトを見たら、ホントだった。

Cell 130(5), 2007

In this issue, Yao et al. (pp. 943–957) identify a novel ubiquitin ligase named SCRAPPER ...... On the cover, the purple SCRAPPER humanoid is putting blue heart-shaped ubiquitins on the red RIM creatures. Japanese manga artist Hirohiko Araki created the cover image with scientific direction from Drs. Setou and Ageta.
(この号で、Yaoらは新規のユビキチン接着酵素を同定し、スクラッパーと名づけた。…略…表紙ではスクラッパーヒューマノイドが、青いハート型のユビキチンを、RIMたんぱく質をかたどった赤い物体に取り付けているところ。日本の漫画アーティスト、荒木飛呂彦氏がSetou/Ageta両博士の監修の下、カバーイメージを作成した。)

それにしても、Cellですか。すごいですね。僕も頑張って論文書こ。

今日、cell.com がやたら重いのは、このせい?

授業時間1割増 [General]

2007年9月2日

 小学校の授業時間が、一割増えるらしい。学力低下が問われる中での判断だそうな。にもかかわらず、文科省は「ゆとり教育の見直しではない」と言っているとか。こりゃ、たまげた。

 『自らに間違いがあったなら、その間違いを認めて今後の糧にしていきなさい』と、子供たちに教育しなければならない国の機関がこんなだから、この先どうなることか。

 文科省のお偉方さん。科学研究費にしても然りです。多額の研究費をつぎ込んだからには、そういった研究は失敗では困るとばかり、あのプロジェクトもこのプロジェクトも全部成功した事になってはしませんか?で、そういった、成功でなければならないプロジェクトに今後も多額の税金をつぎ込むのでしょうね。